さて、今年である。またもや9月である。テレビや新聞で東京スカイツリー建設の現況を見せられると、絵は無理としても写真は撮れる、いや撮らねば、と例の変テコな思いが頭をもたげてきた。地図で少し下調べをしてから、デジカメ2台をカバンに入れ、天気の良さそうな日に押上に向かった。5分ほど歩くと順光でシャッターを切れる場所にたどり着いた。そこはナントカ橋の袂で、すでに数人がカメラを構えていた。とにかく大きい。でかい。激撮する(この言い方、テレビの見過ぎ)。我知らずニンマリした、と思う。
1958年末に出来上がった東京タワーは高さ333メートルだが、およそ半世紀を経て建てられる東京スカイツリーは高さなんと610メートル、2012年春完成予定らしい。610メートル! 聞くだに恐ろしい高さである。パソコンで調べたところ、例えば9月18日現在の高さは153メートルであった。
閑話休題、紺碧の空に突き刺さる白い巨塔、雨を巻き込んで襲いかかる疾風に耐える塔など、塔のあれこれを想像しながら今の時点で写真を撮るということは、矢張り「思い出作り」ということになろうか。いずれ、歴史に学ぶ一つのよすがにはなろうが、今は、どんな音楽がこの光景に似合うだろうかと考えたり、現在の高さはドレミファ・・・で言えばどこらあたりに相当するのかな、と想像する方が愉しい。
( 2009/09/27 )