第27話 : エッセイ
2009/3/20
立てばケータイ座ればパソコン


△△市で新作地口を募集していると。今どき殊勝な試みもあるものよ。
日頃ダジャレにうつつを抜かしおる拙者、五つばかりの作品をばこさえ、
押っ取り刀で応募した。ちなみに地口(じぐち)とは、拙者とて知ったは近時
のことながら、早い話がことわざや成語をもじった言葉のシャレのことで、
江戸時代に流行した。ギャグ、パロディーといった言葉が連想される。
    やがて主催者から届いた知らせによれば、応募総数200点から
53点を入選とした; これらに絵をつけ市民文化会館で数日間展示するで
あろう; しかして来場者による人気投票も行う; 選出された優秀作品は
市のホームページ等で発表するほか、灯りまつり会場に飾る; と。拙作の
2点がとりあえずこれら53点中に含まれていたのだ。 
 

その後主催者からふたたび通知あり、優秀作品は11点であったが、なんと
なんと拙作 「立てばケータイ座ればパソコン」 (元句はご存じの 「立てば芍薬
座れば牡丹」) が人気投票の結果トップであった由! 腕っこきの方による
絵の巧みさがしからしめたのであろうが、それにしても嬉しい限りである。
手許に逆引辞典がないので思いつくままにしか書けないが、口のつく言葉としては軽口・減らず口・大口・憎まれ口(いずれも 「をたたく」 がつく)、陰口をきく、悪口を言うなど、総じて敬遠したいような言葉が多いのには閉口するが、その点地口は愛すべき言語文化であり、そのエスプリを現代によみがえらせたい江戸文化の一つであると思う。
★付言その一
 
地口を聞いても笑わない日本人が6人に1人の割合でいると思われる。彼等を笑い好きな人間に改造する緩効性の薬を開発した夢を見たが、肝心のところは忘れた。
★付言そのニ
 
トップだわ〜い一等だぞ〜と心の中で叫ぶうち、はっと思い出した。去年のちょうど今ごろ、○○デパートにおける××県物産展示即売会での抽籤で一等に当ったのだった。(第19話参照)。してみれば弥生は拙者の当り月、ゆめ忘れてはなるまい。
 
               ( 2009/03/20 )
 

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