ブルッキン、ゴットセーブザッキン、と昔を思い返すように口ずさむ母を見て、無学なくせによく横文字で歌えるものだと私は子供心に感心した。これがなんとイギリス国歌 God save the King と知って吹き出したのは後年のことであった。母はほかにも 「波浮の港」 や 「ゴンドラの唄」 が好きだった。晩年は五木ひろしのオッカケをしたり、日舞の真似事をしたりして周囲を唖然とさせた。回想の中の母は、歌と共にいることが多い。そうそう、 「青葉の笛」 も、母の大好きな曲だった・・・
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私はながいことひとりでオカリナを吹いていた。調べてみたら、最初に買ったのが21年前である。一向に上達もせず、鳴かず飛ばず(チト大袈裟だが)で時が過ぎる中、比較的近いところで教室が見付かったのでこれ幸いと、2005年初から習い始めた。今では、下手なりに合奏の楽しさも味わっている。
ついでにというか、先日来、ものを集めるという変なクセが頭をもたげ、いったい○○笛というのがどれくらいあるのかしらん、と思ってメモをつけ出した。これなら金も場所も要らないし。
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すると、あるわあるわ・・・口笛・草笛・指笛といった身近なものから、篠笛(竹笛)・葦笛・土笛・麦笛・風笛・袋笛・角笛・鳩笛・唐笛・虫笛・こだま笛などなど。鼓笛・横笛・縦(竪)笛もあれば霧笛・警笛・汽笛・神楽笛(太笛・大和笛・神笛)、はては魔笛もある。さらに竜笛・高麗笛・明笛・骨笛も。笛という字を使わなければ、笙も尺八も法螺貝も能管も呼子も気鳴楽器というか「吹き物」 の一種である。いわんや外国のそれを持ち出せば、フルートにはじまる一連の管楽器、ケーナ・サンポーニャ・バグパイプ・パンフルート(パンパイプともシュリンクスとも)・スロバキアのフヤラ・韓国のテグム・ホイッスル・ハーモニカと、きりがない。
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カタロニアの鳥はピース、ピースと鳴くらしいが、伊豆大島ではこんなふうに聞こえる。
ホホホ ホーチュチョ
ホホホ ホーチュチョ
ホホホホ ホーホケキョ
ホホホホ ホーホケキョ
ピーポグイーン ピーポグイーン
ピヤー ピヤー
彼等も平和を願って歌い続けている。
( 2008/07/24 記 )
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